今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

「米3月のCPI、3.3%に上昇」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場
  • 3月の米CPIを受け、159円前後で推移していたドル円は159円35銭まで上昇。原油高の影響により同指数は、2月の2.4%から急騰。
  • ユーロドルは引き続き堅調に推移。連日上値を切り上げこの日は1.1740まで買われる。
  • 株式市場では、ダウは反落したものの、TSMCの決算内容を受けナスダックは8日連続の上昇。
  • 債券は売られ、長期金利は4.31%台に上昇。
  • 金は反落。原油も米国とイランとの協議を前に小幅安。
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3月消費者物価指数 → 3.3%
2月製造業受注 → 0.0%
4月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 47.6
2月耐久財受注(改定値) → 3.4%
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ドル/円 158.90 〜 159.35
ユーロ/ドル 1.1710 〜 1.1740
ユーロ/円 186.08 〜 186.88
NYダウ −269.33 → 47,916.57ドル
GOLD −30.60 → 4,787.40ドル
WTI −1.30 → 96.57ドル
米10年国債 +0.042 → 4.317%

本日の注目イベント

  • 日  植田日銀総裁、信託大会で挨拶
  • 中東 OPEC月報
  • 米  3月中古住宅販売件数
  • 米  決算発表 → ゴールドマン
  • 加  カナダ2月住宅建設許可件数

本日のコメント

「ホルムズ海峡の海上封鎖を直ちに発効する。世界最強の米海軍が、ホルムズ海峡の往来を試みるあらゆる船舶を封鎖するプロセスに着手する」、「われわれや平和的な船舶に発砲するイラン人は徹底的に打ちのめされる!」トランプ大統領は、このようにイランに対して警告しました。

事前に予想されてはいましたが、米国とイランは週末、パキスタンで長時間の協議を行いましたが、戦争終結に向けた合意には至りませんでした。数千人の死者を出し、世界的なエネルギー供給を混乱させている6週間の戦争について、持続的な解決策を見いだせるか疑念が強まっています。パキスタンのイスラマバード入りしていたバンス副大統領は12日朝、イランが核兵器を追求しないとの確約を示さなかったため、交渉団は合意を得ずに帰国すると語り21時間に及ぶ協議を終えました。バンス氏は「われわれはレッドラインや譲歩可能な点、不可能な点を極めて明確にしてきた。可能な限りはっきりと伝えたが、彼らはわれわれの条件を受け入れない選択をした」と述べました。バンス氏はイスラマバード出発に際し会見で、「Good NewsとBad News」と言いながら、「合意の不成立は米国にとってよりも、イランにとってはるかに悪い知らせだ」と主張。「われわれは極めてシンプルな提案を置いていく。これが米国の最終的かつ最善の提案だ。イランがこれを受け入れるかどうか、様子を見ることになる」と、バンス氏はパキスタンを後にしました。イラン外務省のバガエイ報道官は、双方が様々な問題について理解に達したものの、「2、3の重要な点」でなお見解の相違が残っていると述べていました。具体的な言及はありませんでしたが、「ホルムズ海峡の主権」と「核開発問題」かと思われます。

米中央軍は12日、米東部時間13日午前10時(日本時間13日午後11時)から、封鎖を開始すると発表しました。軍は声明で「封鎖は、アラビア湾およびオマーン湾に面する全てのイランの港を含め、イランの港湾および沿岸地域に出入りするあらゆる国の船舶に対して、公平に適用される」としています。トランプ氏もFOXニュースとのインタビューでは、ホルムズ海峡の封鎖について、実施には少し時間がかかるが「程なく効果が出る」と述べ、イランに通航料を支払った船舶は全て米海軍が拿捕するとしたほか、ホルムズ海峡の機雷撤去も行うと述べました。一方、イランの精鋭部隊であるイスラム革命防衛隊は、トランプ氏の封鎖方針に対し、ホルムズ海峡に、いかなる口実であれ軍艦が接近を試みた場合は停戦違反とみなされると表明したことを、イラン国営テレビが伝えています。

米3月の消費者物価指数(CPI)が発表され、これも前月からの上昇が予想されていましたが、結果は「3.3%」でした。2月の「2.4%」から急上昇し、約2年振りの高水準で、ロシアがウクライナに侵攻を始めた2022年2月以来となる高水準でした。イランへの攻撃に伴うガソリン価格の上昇が主因で、「ガソリン価格は2月と比べ21.2%も跳ね上がった。ガソリンの伸びだけで全体の上昇率(0.9%)の4分の3近くを説明できる」(日経新聞)くらい、ガソリン価格の上昇が影響しています。イランとの停戦協議が難航していることもあり、次回FOMC会合では利下げの可能性はほとんどなくなったと思われ、FRBが利上げのタイミングを探る「新たなステージ」に入ってきたとも言えそうです。シカゴ連銀のグールズビー総裁は7日の講演で、「物価高と景気減速が同時に進行するスタグフレーションのような形で物価を押し上げる、石油ショックの対応が現時点では最大の懸念材料だ」と述べていました。

米国とイランとの協議が物別れになったことを受け、早朝のドル円はすでに159円84銭近辺まで円が売られています。先行きの不透明さが再び意識され、円安、株安、債券安(トリプル安)の展開が再燃しそうな気配です。本日のドル円は159円〜160円60銭程度を予想します。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
4/6 ハマック・クリーブランド連銀総裁 「政策当局はかなりの期間、金利を据え置くのが望ましい」、(労働市場が顕著に悪化した場合)、「利下げが必要となるシナリオも想定される」、「インフレ率が目標を上回る状態が続く場合には、利上げが必要になる可能性もある」、「インフレ率は既に5年以上にわたり目標を上回る状態が続いている」、「さらに上昇すれば、2%目標から離れる誤った方向に進んでいることを示す」 --------
3/30 パウエル・FRB議長 「インフレ期待は、短期を超えてしっかり安定しているようだ」、「紛争の影響に対応する必要が生じる可能性はあるが、現時点ではその段階には至っていない」、「経済への影響がどうなるかは分からない」、「金融政策は様子見が可能な良い位置にあると考えている」、「供給ショックは通常は重視しない傾向があり、その際に極めて重要なのはインフレ期待を注意深く監視することだ」 債券と株が買われ、金利は低下。
3/27 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「米国が石油の純輸出国であるため、理論上は限定的にとどまる」、「ただ、ガソリン価格は目に見えやすく、消費者心理を冷やす可能性があるほか、航空運賃や貨物輸送、物流コストにも影響が及ぶ可能性がある」 --------
3/27 ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁 「燃料価格や肥料価格の上昇がインフレ期待に波及するスピードが速まり、かつ持続性もやや高まるリスクが少し強まっている」、「それを懸念している」、「こうしたショックが持続的なインフレに転じるためには、それを持続させるメカニズムが必要だ」と指摘。「賃金設定の面では、現時点でそれを引き起こすような強い動きは見られない」 --------
3/23 デーリー・SFシスコ連銀総裁 「不確実性の下では最も可能性の高い単一の道筋は存在しない。 経済には少なくとも二つの可能性のある道筋がある。 中東の紛争が早期に解決すれば、石油やエネルギー価格は低下し、米経済への影響は短期的で限定的にとどまる。一方、紛争が長期化すれば、エネルギー供給の混乱とそれに伴うコスト圧力が持続し、インフレ上振れや成長鈍化、労働市場の弱体化といったリスクが高まる可能性がある」 --------
3/23 グールズビー・シカゴ銀総裁 「インフレが落ち着けば、今年中に複数回の利下げを行う状況に戻る可能性もある。もし状況が異なる方向に進み、インフレが制御不能になった場合、利上げが必要になる状況も想定できる」 --------
3/18 パウエル・FRB議長 「経済への潜在的な影響が及ぶ範囲や期間を把握するには時期尚早だ」、「強調したいのは、誰にも分からないということだ」、「利下げを再開するにはインフレ鈍化の進展を確認する必要がある」と強調。「特に、関税によって押し上げられてきた財のインフレ減速が重要だ」、「その進展が見られなければ、利下げはないだろう」、(自身の進退に関し)、「FRB本部の改修工事を巡る司法省の調査が完全に終結するまで、理事として辞任するつもりはない」、「エネルギー価格の上昇によるインフレへの影響は一時的だ」、「金融当局は通常利上げを行わない」と説明。「ただしこの対応は、インフレ率が長期的にFRBの目標である2%前後に収束するとの期待が維持されることを前提としている。米国のインフレ率は5年間にわたり2%目標を上回っている」 株式と債券が売られ、ドル円は159円90銭まで上昇。
3/18 FOMC声明文 「中東での戦争に伴う経済への影響が不確実だ」、「委員会は2つの責務の両サイドに対するリスクに注意を払っている」 --------
3/15 ライト・エネルギー長官 「この紛争は今後数週間で確実に終わると考える。それより早まる可能性もある」、(原油は)「その後は供給が回復し、価格は押し下げられるだろう」 --------
3/15 ハセット・NEC委員長 この任務の完了には4−6週間を要するが、予定より早いペースで進んでいると、国防総省が14日時点でみていた」、「戦争の終結時期を最終的に決めるのはトランプ大統領だ」、「現在の状況が終わり次第、世界経済には大きなプラスのショックが起きると予想している」 --------
3/15 アラグチ・イラン外相 「われわれが米国と交渉すべき理由など一切見当たらない。米国はわれわれと協議をしながら攻撃を決断したのだ。しかも2度にわたって」、「勝利の見込みのない違法な戦争を行っていることをトランプ氏が認めるまで、イランは自衛を続ける」 --------
3/14 トランプ大統領裁 「イランは合意を望んでいるが、条件がまだ十分に良くないため私は応じたくない」、「非常に強固な合意には、イランが核開発の野心を放棄するとの確約が含まれる必要がある」 --------
3/3 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「二次的影響がなく、インフレ期待が十分に定着していることを考慮すると、関税は価格に一時的な影響を与えるに留まるとみられる」、「関税の完全な影響はまだ現れていないため、FRBの2%のインフレ目標への進展は「一時的に停滞している」 --------
3/3 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁 (インフレ率は高過ぎるとの認識を改めて示し)、「最新のデータはインフレ率がFRBの目標を1ポイント近く上回っていることを示唆している」 --------
3/3 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「これまで想定していた今年1回の利下げに対する確信が以前より弱まった」 --------
3/2 氷見野・日銀副総裁 「足元では若干のマイナスだが、いずれゼロ近傍になる」、「政策金利の緩やかな引き上げを通じて、だんだん中立に近づけていく」、(物価の基調については)、「着実に上昇してきていることは確か」、「達観すれば、既におおむね2%近辺である」、「2%に確実に達しているとまではまだ言えないのではないか」 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和